day2 測定技術 ”歌う船”

7/5(wed)
『測定技術』

●測定の定義:”ある量”を”基準として用いる量(*)”と比較して数値または符号を用いて表すこと。
または、計る動作そのもののこと。(JIS Z8103)日本工業規格

*:基準として用いる量『SI単位』7種の物理単位
・長さ → m メートル
・重さ(質量) → Kg キログラム
・時間 → s 秒
・電流 → A アンペア
・温度 → K ケルビン
・物質量 → mol モル
・光度 → cd カンデラ

1.直接測定…製品に直接あてた”測定器(ノギスとか)”から実際の寸法を知る方法。
長所:測定範囲が広い。測定物の実際の寸法を直接読める。
短所:目盛りの読み間違い。測定に時間が掛かる。熟達を要する。

2.比較測定…理想寸法をもつ”標準機(ブロックゲージ)”と測定物を”測定器(ダイヤルゲージなど)”で比較しその差を読み取る。(精密に測定できる)
長所:大量・高精度の測定が簡単にできる。
   寸法のばらつきを知るのに計算をせずにすむ。
短所:測定範囲が狭い。基準となる標準器が必要。

3.限界ゲージ測定…製品に与えられた許容差から最大許容寸法と最小許容寸法の両限界を定め、製品の実際の寸法がこの範囲内にあるか否かによって合否を判定する。
長所:大量測定に適し、合否が簡単。そうさが簡単
短所:ひとつの寸法ごとに1個のゲージが必要。
   製品の実際の寸法がわからない。

●公差と精度
公差…機械部品を1μmの狂いもなく作ることは困難である。量産をするならば尚更である。従って機械部品には構造や部品の役割に拠ってあらかじめ許される寸法差が図面にしるされている。これを公差という。

精度…測定器といえど、完全な形状・寸法に作り上げるのは困難である。従って測定値や真の値から偏りが生じる。誤差の少なさ。バラツキの少なさや偏りの少なさを含めた総合的な良さを測定器の精度と呼び、測定器によって得られた寸法の信頼度を表す。
寸法公差: 測定器の精度 ≒ 10:1 (低精度の場合でもおよそ5:1)
#1μm=1/1000mm 工学系では3桁=1000毎(10^3)に単位の接頭語が変わる(ex:『メートル』『キロ・メートル』『メガ・メートル』『ギガ・メートル』または『ミリ・メートル』『マイクロ・メートル』『ナノ・メートル』『フェームト・メートル』等
#mitutoyo などが代表的な測定器メーカ

●測定の心得
・目的に合った測定器を選択する
・測定面の清掃
・測定物の清掃
・測定器の0点検
・測定器と測定物の同温
・測定圧力一定
・安定した姿勢による測定
・目盛りは正面から見る
・測定器の取り扱いは丁寧に衝撃をあたえない
・終了後の点検&清掃